2019年11月10日 19:03
いつの頃からかそうなっていた
県民にとっての財産、誇れるアイデンティティ
であり450年続いた琉球王国のシンボルで
同時にユネスコの世界遺産でもある
首里城の正殿、北殿、南殿、他計7棟の建物
が全焼・焼失した。
悲しい..........喪失感、ショックは大きい。
その日は、仕事がたまたま休みで、深夜まで
映画や録りためた番組を見ていて
NHKの緊急に入ってきたニュースの一報で
それを知った。
現在の状況(映像)ですとして、
真っ赤に燃え上がり、壁が焼け落ち、柱や
梁の骨組み天井の瓦だけになって、激しく
炎を上げている正殿がそこに映し出され
消防車10台が出動して消火活動を行って
いる模様ですと伝えていた。
現実に今起きているが
信じがたい、信じたくない衝撃的なニュース
映像を目の当たりにして
この火の勢いだと簡単には消し止められない。
恐らく消火で人が近づくことさえも難しく
全焼も免れないだろうと正直思った。
そして同時にある事も感じていた。
これはただの火事ではない!
こんな悲劇的・象徴的な事故(事件?)は
滅多に起こる事なんかでは無い!
首里城は過去に4度焼失しているが
それは消火・防災・減災技術の発達してい
ない時代の話。(前回は74年前の沖縄戦
で破壊・焼失)
後々、消火設備・電気系統の問題や防災・
警備体制の問題、危機管理や組織の人的
責任も問われてくることだろう。
この日は10/27(日)から始まった毎年恒例
の首里城祭のラストに向けて週末イベント
設営中で、業者や関係者が深夜まで準備
作業をしていたようだ。
鎮火後の調べでは、施錠され閉じられて
いた正殿の北側内部から出火した可能性
があると推測されていて
防犯カメラの解析では外部から人が侵入
した形跡は無く、火災の原因はその他に
あると報道では伝えている。
だとするとこれは電気系・設備的な問題か
もしくははっきりとした出火原因がわから
ない、特定できない原因不明の出火とい
う事で決着する事もありうる。
ネットやSNSではいろんなデマや憶測、
誤報が飛び交っているようですが
そこは、警察・消防の調査が全部終わって
公式発表があるまでもう暫く待ちましょう。
それよりも、
我々が考えなければいけないことは
今回の首里城の火災・焼失は
歴史的・文化的遺産の損失ということ
だけではなく、
人々の心に一生に一度遭遇するかどうか
の心理的・象徴的なインパクトを与える
悲劇的出来事を現実として見せられた
ということです。
しかも、首里城祭というイベント期間中に
城の中心でそれが起こったということには
何か深い意味があるように思います。
詳しい方はご存知だと思いますが
首里城は単なる権力者の居城・要塞では
ありません。
国の繁栄や安寧を願って祭祀や儀式が
常に執り行われた祈りの場、聖地・聖域
でもあります。
城内には首里城の建立よりもはるかに
古い時代から存在する
首里森御嶽(すいむいうたき)を始め
10ヶ所の聖域、祈りの場があり
そこで、
琉球王国における影の霊的権力者である
聞得大君(きこえおおきみ)及び家臣である
神女(ノロ)の集団が日常的にさまざまな祈り・
儀式を執り行ってきた場所でもあります。
近年、世界遺産の認定やインバウンド、クル
ーズ船の寄航、パワースポットブーム等で
観光客が急増し、祈りの場が穢され、首里
城自体も常に混雑し、観覧マナーの低下や
年々商業化、テーマパーク化し過ぎてきて
いるという指摘も聞こえてきています。
そうした中、起こったのが今回の火災
首里城正殿の前に向かい合わせで立つ
二体の龍柱が、焼け残っている姿を見て
奇跡の龍柱だ!
なんてネットやSNSで騒ぎ立てられているみ
たいですが、本当に大事なのは、我々が今
現実に何を見せられているのかということです。
首里城と国王を元々護ってきたのは龍です。
王様も聞得大君も龍神に畏敬の念を持って
大切に、大事に拝んで祈りを奉げていました。
その証拠に龍は正殿の屋根の上にも、支える
何本の柱にも、玉座にも、王様の衣装に至る
まで33の龍がモチーフとして使われています。
首里城は目に見えない世界から
龍神の力によって守護されて来たお城と
言えると思います。
その龍神は、扱いの難しい神様・自然神だと
言われていて、ひとたび怒りを買うことを人間
がしてしまうと、
巨大で圧倒的なチカラを使って天候・自然を
操り、一国を壊滅させてしまう程の災害を
起こす力を持っていると言われています。
そして、
龍神は火(炎)とも強く関係しています。
火には浄化・清め、そして怒りの意味が
込められていてそれが今回の事に目に見え
ない世界からの警告、強い意志として表され
ていると捉えるべきなのでしょう。
それだけではありません。
まだ記憶に新しい関東で甚大な被害を
もたらした台風や水害、地震や竜巻などにも
龍神の存在が深く関わっています。
伝え聞くところの話によると、火・水・風・土
に化身した龍神がいま、
日本列島をこの世の建て替え直しの大浄化で
活発に動いて役割を果たしているのだそう。
だとすると、これからいろいろな自然災害や
それにまつわる事故がこれまでのように頻発
することが予想されます。
今回、運良く日中でなく人がいない深夜に
出火し、あれだけの火の勢いを起こしながら
人的被害は無く、周辺の民家にも延焼しなか
った事を考えると、
余計に目に見えない世界から何らかのサイン
・警告であったようにしか思えません。
我々も復興に意識を向け全力を注ぐ事も
大変大事で重要な事ですが
それがなぜ今この時期に起こったのか?
そしてそれが象徴的に見せられたモノ・意
味ははたして何なのか?
社会がいま直面している問題・表面化した
現実とその背後・陰で起きている大きな動き
・流れに目を向け理解し、
私欲にまみれたこれまでのやり方・生き方を
反省し改めて行動を起こし、すべての分野で
調和をもたらしながら次世代へ持続・継承で
きる世界を創っていけなければ
これから来年以降、頻発し続けるであろう
警告・災厄に、大きな犠牲と代償を払う覚悟を
持たなければならないかもしれない。
恒例の一曲。
A.I. feat. Chaka Kahn
Through The Fire